国分寺の地域通貨「ぶんじ」 ~ありがとうの気持ちを、通貨にのせて~



ぶんじミーティング(大) in カフェスロー(その3)
---使えるお店+α


井村
・パンを届けてほしいというニーズがある。でも食パン一斤を届けるのは採算が合わない。
でもアクションを起こさないとはじまらないので、夏までに「宅配」事業をはじめようと思っている。
・ゆくゆくはおさんぽ隊に、散歩しながら届けてもらい、ぶんじでお礼ができたらいいなと思っている。
・パンだけでなくお弁当や生鮮品もいっしょに届けられたらいいなと思っている。興味のある人は声をかけてほしい。

間宮
・カフェスローはもうすぐ12年。はじまりの頃から、地域通貨の使えるお店にしようとしていた。お店は「なまけものくらぶ」のメンバーでつくったお店。その中のミッションの1つが地域通貨だった。エンデの遺言をきっかけに、地域通貨熱が盛り上がっていた時期だった。
・地域通貨の取組全般について。マーケットやシンポジウム、体験ワークショップをやってきたが、2005~2006年あたり、だんだんうまくいかなくなって下火になってきた。
地域通貨同士の横のつながりがなく、それぞれが同じような悩みを抱えながら誰にも相談できずにいた。自分も「地域通貨、むずかしいんじゃないかな」と思いはじめた。
・ぶんぶんウォークをきっかけにぶんじが立ちあがって、以前のブームを思い浮かべながらも、何か力になれたらと思ってチームに加わった。
・先週、「たねと食のおいしい祭り」を開催した。在来種をテーマにしたお祭り。これまでも農や食をテーマにしたイベントはおこなってきた。ただ、それだけをやっていても広がりがないなと思ったので、入場料はとらず、いろんな人に在来種の豊かさに触れてもらえるようにして、クルミドやおたかふぇにもブースを出してもらい、ぶんじを使えるようにした。
・地域通貨について1人で考えたり悩んだりするのではなく、肩を寄せ合える場所でありつづけることが、カフェスローにできることかなと思っている。

吉間
・クルミドコーヒーでの取組について。1回の来店ごとに100ぶんじ使える。たまにイベントに出店するときに、お客さんの中から手伝ってくれる人を募集する。そのときにお礼をぶんじで渡した。社員は、ボーナスをぶんじでもらった。


影山
・ぶんじを使えるお店には、レジ横に旗が置いてある。
・うまくいかなかった原因の一つとして、「割引券」になってしまったということがある。使い方のシーンに「ありがとう」の気持ちを込めて、そういうところから変わっていったらいいと思う。

コヲジ
・たねのお祭りの際に、ぶんじブースで受付をした。また、家族間で急な買い物や腰のマッサージのときに。泣くほどおもしろい話とかを聞いたときにも渡せるといいなと思っている。

奥田
・地域通貨に出会ったのは、2002年のとき。新聞の販売店で、おつりを渡す時にサッカーの記念通貨を渡したらとても喜ばれて、アースディマネーをもらった。
・仕事柄いろんなところを廻って、いろんなおもしろい話がある。鳥に関してうるさいひとや、採算合わないのに映画の上映会している人や、忙しいのにゆるキャラのつぶやきをしている人…おもしろい人がたくさんいる。
・おもしろい人に巡り合っていろんな話をしていた中で、間宮さんと知り合って地域通貨の会議をした時もあった。1度はその会議は消滅したけど、この街には地域通貨に興味のある人がたくさんいることがわかった。ぶんぶんうぉーく2年目のときに、(地域通貨)やってみようということではじまった。
・今は何かのきっかけがぶんじにつながっているけど、これからぶんじがきっかけで何かが始まっていったらいいなと思う。仕事も遊びも国分寺なので、それがこれからぶんじでつながっていったらいいなと思う。

影山
・ぶんじを始めたことで、3年前は知らなかったこれらの人に出会えたことで、すでにぶんじはその役割を果たせているのではないかと思う。

フリートーク
Q.国立フジイさん。
地域通貨のことは、今までよくわからなかった。これまで割引券のイメージしかなかった。今、自分には何かできるかワクワクしている。ぶんぶんうぉーくではクラフトビレッジで参加している。来年のぶんぶんでは、自分のブースでぶんじを使えるようにしたいと思っている。
3/14に「地域通貨って何?」というイベントがある。地域通貨ゲームやエンデの遺言の上映をする。

Q.サイトウシノブさん。
・国分寺には住んでいない。阿佐ヶ谷に住んでいる。国分寺にも来る機会がある。目の前でぶんじを使っている人を見る機会があるが、なんだかすごく楽しそうにやっている。1対1ではなくて、周りの人がそれに巻き込まれていくというのがいいなと思っている。
・割引券的に使われてしまうということについては、自分の中にも問題意識としてあった。
・使って楽しいということで、「おかしみたいなものでもいいんじゃないか?」
「ぶんじうまい棒」=使用期限(賞味期限)がある。時間とともに金利がつくという感覚をなくす。消えてしまう。つぶれてしまうという問題点あり。
「ぶんじかばやきさん太郎」だったら、お財布に入るかもしれない。でも匂いが。
行きついたのはキャンディーだった。とにかく渡して楽しいし、席を譲ってくれた人にも渡しやすい。
いろんな人が今日から参加できる仕組みをつくるというのもひとつかなと思って、作ってみました。(夜なべ!)

→影山
通貨としての法律上の制限がある。6か月以上使ってはいけない。エイジングマネーという考え方もある。それを仕組みとしてやろうとすると大変。それと比べて、賞味期限があるというのはわかりやすいし、交換の原型でもあると思う。

Q.宮奈さん。
・武蔵国分寺公園で副所長をしている。ぶんぶんウォークのときも、自分たちも仲間にいれてくださいと真っ先に手を挙げた。みなさんが「こういうことをやりたい」と表現できる場所にしたい。なんの目的もなくふらっとやってきてすてきな時間を過ごせる公園というのもステキ。無目的なものを公園で想像できたらいいねということも思った。いろいろなうねりが公園でコラボできたらいいなと思っている。
・サービスを受け取るためにはお金を払うということが、まちづくりの中では発生しないことが多い。お金を払った瞬間に「してもらって当たり前」になる。それをうまく「斜めの関係」?にできたらいいなと思っている。
・一方で、地域通貨を使うのはこそばゆい感じがある。それをなんとか打破したいなと思っている。

→影山
必ずしも地域通貨を使うべきでない時ではないこともあると思う。心をこめてお礼を言うことがいい場合もあるし、日本円を渡した方がいい場合もある。そういう住み分けも、事例を通じて積み重ねていけたらいいなと思う。

吉岡
こういう場にカフェスローを使ってもらえてうれしい。
地域通貨は、これから本当に大事です。どんどん日本の経済は難しくなっていくと思う。今年も5月7月9月12月に馬車を走らせようと思っている。「ぶんばしゃ」。おもしろいことをやっていきたい。その中のツールとしてぶんじを使っていけたらと思う。


以上

(by かわかみ)

『感想まとめ編』につづく